【7月20日 AFP】フランス・パリで18日、大西洋に沈む豪華客船タイタニック号(RMS Titanic)をテーマにした展覧会が開幕した。展示品の多くは、同船の残骸見学ツアーの事故で先月亡くなった同国の深海探検家、ポールアンリ・ナルジョレ(Paul-Henry Nargeolet)氏(当時77)が過去の潜水調査で持ち帰ったタイタニック号ゆかりの品々だ。

 プロデューサーのパスカル・ベルナルダン氏は同展について「ナルジョレ氏の活動、独創性、情熱によるところが大きい」と話した。「ミスター・タイタニック」と呼ばれていた同氏はオープニングにも出席予定だったという。

 ナルジョレ氏は、1987~2010年に行われたタイタニック号の8回の潜水調査のうち6回について、統率または参加し、5000点を超える品を海底から持ち帰った。航海計器や乗客の腕時計・宝飾品など展示品計260点の多くは、同氏の協力によるものだ。

 会場に足を踏み入れると、来場者は全長4メートルを超えるタイタニック号の模型に出迎えられる。船室や大階段、機関室なども再現されており、1912年4月に英国から米ニューヨークに向けて出発した、当時としては世界最大の客船が氷山に衝突し、沈没するまでの旅を味わえる。

 会期は9月10日まで。(c)AFP