一晩で10万円覚悟、行く気にならない韓国の宿泊・レジャー…「お金使うなら海外に」
このニュースをシェア
【07月19日 KOREA WAVE】本格的な夏休みシーズンを控え、物価高で休暇を諦める人が韓国で増えている。オンライン調査専門機関PMIが全国20~69歳の男女3000人を対象に実施した調査では、回答者の7割が「夏休みの計画がないか、まだ決めていない」と答えた。
休暇計画を立てていない理由としては「日程調整が難しい」が35.4%で最も高かった。「費用が負担になって」(34.8%)も同程度に多く、「仕事上の理由」(17.5%)、「健康問題」(11.0%)などが続いた。
宿泊施設やレジャーにかかる費用は急激に値上がりしている。統計庁国家統計ポータル(KOSIS)によると、6月のコンドミニアム利用料は昨年同月比13.4%上昇。5月に10.8%上昇を記録したのに続き、2カ月連続で2桁上昇率を示した。6月のホテル宿泊料も昨年同月比11.1%上昇した。
プール利用料は昨年同月比3.9%、アミューズメント施設利用料は6.8%上昇した。外食物価も3月以降、昨年同月と比べて6~7%の上昇率を見せている。
会社員のオ・ミヨンさん(28)は「江原道(カンウォンド)江陵(カンヌン)の宿泊施設を調べてみたが、4人で100万ウォン(1ウォン=約0.11円)、しかもプール利用料は別だというので行く気にならなかった」と話した。
会社員のチャン・ヨンホさん(31)も「国内旅行もガソリン代や宿泊などで基本数十万ウォンは覚悟しなければならない。会社で1週間休みがもらえたら日帰りで近いところに行くか、家で休もうと思う」と話した。
一方、国内物価が高いため海外に目を向ける人が増えている。韓国銀行によると、旅行収支の赤字は4月の5億ドルから5月には8億2000万ドルに拡大した。旅行収支とは、国内旅行者が国外で使うお金と外国旅行者が国内で使うお金の差額を意味する。
仁川(インチョン)大学消費者学科のイ・ヨンエ教授は「政府が一部品目に直接介入して物価を下げたが、全般的な物価は上がっており、効果は微々たるもの。政府や自治体は、休暇シーズンに『ぼったくり』が起こらないよう価格のモニタリングを実施する必要がある」と話した。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News