【7月17日 AFP】ロシア政府は16日、仏食品・飲料大手ダノン(Danone)、デンマークのビール大手カールスバーグ(Carlsberg)両社のロシア子会社について、政府が株式を管理下に置くことを定めた大統領令を発出した。

 大統領令では、ダノン・ロシア(Danone Russia)と、カールスバーグ傘下のバルティカ(Baltika)の株式に関し、ロシア政府が「暫定的に」管理するとしている。

 ダノンはこれを受け、状況を調査しているとした上で「ダノン・ロシアの株主として同社の権利を守るとともに、従業員はじめすべての利害関係者の利益となるよう事業を継続するため、必要なあらゆる措置を講じる用意がある」とコメントした。

 バルティカはロシアのビール大手で、約30%の市場シェアを握る。カールスバーグは3月、ロシア事業をすべて売却する方針を発表していた。同事業が抱える従業員は約8400人。

 同社は「大統領令やバルティカのビール醸造事業に関してロシア当局からの公式な情報提供は一切ない」としている。(c)AFP