【7月7日 AFP】中国を訪問している米国のジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官は7日、首都北京で李強(Li Qiang)首相と会談し、米国は「勝者総取り」の競争を目指していないと述べた。

 イエレン氏は4日間の日程で訪中。財務長官就任後は初めてで、先月のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官に続く米政権の主要閣僚による訪中となった。

 人民大会堂(Great Hall of the People)で李氏と会談したイエレン氏は、「われわれは勝者総取りではなく、公正な規則に基づき長期にわたって両国に利益をもたらす健全な経済的競争を望んでいる」と述べた。

 一方で、米政権は「状況によっては、国家安全保障の観点から、的を絞った行動を取らざるを得ない」と強調。「こうした場合に、両国は意見を異にするかもしれない。だが意見の不一致が、両国の経済・金融関係を不必要に悪化させる誤解につながらないようにしなければならない」との見解を示した。

 これに対し李氏は、イエレン氏が前日に空港に降り立った際に「虹を見た」と語り、「米中関係にも言えると思う。風雨の後には必ず虹が出るものだ」と応じた。(c)AFP/Beiyi SEOW