【7月5日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)で4日、昨年現役を引退したロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)氏(41)の功績をたたえるセレモニーが行われた。

 ウィンブルドンで男子最多の8度の優勝を誇るフェデラー氏がセンターコートのロイヤルボックスに登場すると、観客から長いスタンディングオベーションと歓声が上がり、英国のキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)の隣に座ったフェデラー氏も見るからに感激している様子だった。

 大会自体は欠場したが、昨年もセンターコート開場100周年の記念セレモニーでウィンブルドンに姿を見せていたフェデラー氏は、米CNNに対し、「コート上で来年お会いしましょうと言ったのを覚えているが、あれは本気だった」と明かし、「面白いことに、もうコートに立てないという寂しさはない。体が耐えられないのは分かっているから。(プレー)できないのは良いことでもある。そのおかげでテニスを見る側に回り、完全なファンになれるからね」と話した。

 結婚して4人の子どもがいるフェデラー氏は、引退後の生活について問われると、家族や友人との時間が最も楽しいと答え、「正直、人生は充実している。最後の方はあまりプレーできていなかったから、(引退後の生活への)移行もすごくスムーズだった」と語った。

 フェデラー氏は2003年にウィンブルドン初制覇を果たし、17年に男子最多となる8度目の優勝を飾った。ウィンブルドンのラストマッチは、ホベルト・ホルカシュ(Hubert Hurkacz、ポーランド)に敗れた21年の準々決勝。四大大会(グランドスラム)では通算20勝を挙げた。(c)AFP