ネイバーウェブトゥーンのキャプチャー(c)news1
ネイバーウェブトゥーンのキャプチャー(c)news1

【07月02日 KOREA WAVE】「AIは創意性がない。AIは数千万枚の収集データから入力されたタグと一致する画像を、合成して出力するだけだ」

人工知能(AI)を活用したウェブトゥーンに反対する動きが目立っている。アマチュアの作家を発掘する場であるネイバーウェブトゥーンの「挑戦漫画」には、最近多数の「AIウェブトゥーンボイコット」を訴える意見がアップされている。正式な連載のチャンスを得られる公募展に生成型AIを活用した作品が投稿されたという話があり、AIコンテンツにまつわる騒動が大きくなっている。

AI創作物の著作権問題が議論され、業界は独自のガイドライン作りに苦心している。韓国政府もAIコンテンツ時代の著作権問題の解決策作りに乗り出しているものの、社会的合意がまだ形成されておらず、簡単に結論を出せない状況だ。

最近の「AIウェブトゥーンボイコット」運動の核心は、著作権問題だ。運動の参加者らは次のように訴える。

「AIが作り出した絵は、ただ1枚も著作権で安全ではない。人間は模倣を通じて自分だけのスタイルを作る。だが、AIは複製したデータを絞り込むだけだ。技術の発展に反対しているわけではない。ただ、無断盗用、複製、絞り込んだイメージ、盗んだ絵の商業的利用、肖像権侵害に反対しているのだ」

◇本格化するボイコットの動き

既存の作家と類似した画風のAI創作物が実際に、正式な連載につながる公募展にまで広がりかねないという憂慮に「AIウェブトゥーンボイコット」の動きが本格化している。

ネイバーウェブトゥーン側は、まだ公式ガイドラインはないが、内部で多角的に検討しているという。「生成型AIを活用した作品の著作権問題に関連し、明確な法的解釈や社会的合意がなされていない。こうした状況を踏まえ、連載作品の製作プロセスにおいて生成型AIの活用は避けるという方向で作家と協議をしている」(ネイバーウェブトゥーン)という状況のようだ。

海外では国際写真展に出品され、優勝作に選ばれた作品が、後にAIで作った写真であることが明らかになり、議論を呼んだ。

ドイツ出身の写真家ボリス・エルダグセンは「ソニーワールドフォトグラフィーアワード2023」(SWPA)一般公募部門のクリエイティブ部門で「The Electrician(電気技師)」と題した白黒写真で1位となった。だが、AIで作った写真であることを明らかにし、受賞を拒否したという経緯がある。

(つづく)

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News