【6月29日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は29日、17歳の運転手が警察に射殺された前日の事件を受けて国内各地で起きた抗議デモの鎮静化を求めた。破壊行為を伴うデモでは、これまでに150人の身柄が拘束されている。

 抗議デモのきっかけとなったのは、レンタカーでパリ郊外のナンテール(Nanterre)を運転していたナエル・Mさんが、停止命令を無視し、警察に銃で撃たれて死亡した27日の事件だ。

 抗議デモは収まる様子を見せず、マクロン氏は29日早朝、緊急の閣僚会議を招集。前日夜に激化し、警察署や学校、市庁舎などに対して行われた破壊行為については「正当化できない」と述べた。

 この事件を受け、人権団体などが長年問題視してきた、仏警察の武力行使をめぐる議論が再燃した。(c)AFP