【6月29日 AFP】ウクライナを訪問したポーランドのアンジェイ・ドゥダ(Andrzej Duda)大統領は28日、ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)部隊のベラルーシ駐留について、周辺諸国への潜在的脅威となり得るとの懸念を示した。

 ドゥダ氏は首都キーウでウクライナ、リトアニア両国大統領と共同記者会見に臨み、「ワグネルのベラルーシ駐留が、国境を接するポーランド、リトアニア、ラトビアへの潜在的脅威となる可能性は排除し難い」と語った。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、反乱を起こしたワグネルに重装備の放棄を命じた。一方、戦闘員に対しては、正規軍に入隊するか、ベラルーシへの追放を受け入れるかの選択を迫った。

 ドゥダ氏は「(ワグネル戦闘員のベラルーシへの)再配置の目的は何か。ベラルーシでワグネル部隊、すなわちロシアの軍隊は何をしようとしているのか」と自問した上で、「ポーランドや他の北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する潜在的脅威となるのではないか」と指摘した。

 ポーランドのヤロスワフ・カチンスキ(Jaroslaw Kaczynski)副首相はこの後、対ベラルーシ国境の防衛態勢強化を発表した。

 ポーランドは、ベラルーシに駐留するワグネル戦闘員は最終的に約8000人に上ると見込んでいる。(c)AFP