【6月18日 CGTN Japanese】中国南西部の貴州省で開催中の「村サッカー・スーパーリーグ」に注目が集まっています。会場は山村にありますが、試合のたびに1万人を超える観客が詰めかけており、ネットによる閲覧数は20億回を超えました。

「村サッカー・スーパーリーグ」では、貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州榕江県(三宝トン寨)と美郷村の人々が自主的に結成した20のサッカーチームが上位入賞を目指して激しく競い合っています。20チームはAとBの2グループに分けられ、グループリーグを勝ち抜いたチームが決勝トーナメントに進む方式で、決勝戦は7月29日です。

 榕江県城北新区の陸上競技兼サッカー場では5月13日の開幕以来、金、土、日曜日にそれぞれ3~4試合が行われています。観客席では80歳のおばあさんから就学前の子どもまで、ドラや太鼓をたたいて選手を懸命に応援しています。他の地方からやってくるファンも多く、ほとんどの試合で観客数は1万人を超え、最大で5万人以上だった試合もあります。

 榕江県の住民がサッカー好きになりはじめたのは40数年前でした。当時は正規のサッカー場がなく、でこぼこの空地を使って、木の棒でゴールを作り、石灰で線を描いていました。人々は暇さえあればサッカーに興じました。

 現在では、同県38万5000人のうち、サッカーができるか、サッカー好きな人は5万人以上います。全県のサッカーチームは30を超え、県サッカー協会に登録済の選手は1000人を超えました。県内には大小さまざまのサッカー場が10か所以上あり、さまざまなサッカー試合が定期的に開催されています。

 また、現地では、スポーツ競技はビジネスではなく、楽しさを得るための最も純粋な手段です。選手の本職は労働者、農民、農村の幹部などさまざまですが、サッカーの技は本物です。また、賞品は地元ならではのもので、各試合の勝利チームには1人当たり豚足2本贈られます。決勝ステージで優勝すれば、地元のアカウシの子牛、2位には地元の豚、3位には地元の子羊、4位には地元のガチョウが贈呈されます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News