【6月10日 AFP】陸上、ダイヤモンドリーグ(Diamond League 2023)の第4戦が9日、フランス・パリで行われ、女子5000メートルでケニアのフェイス・キピエゴン(Faith Kipyegon)が、男子3000メートル障害ではエチオピアのラメチャ・ギルマ(Lamecha Girma)がそれぞれ世界新記録を樹立した。

 前週イタリア・フィレンツェ(Florence)で行われた第3戦で1500メートルの世界新を記録していたキピエゴンは、第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 22)の1万メートル女王で、同胞のレテセンベト・ギデイ(Letesenbet Gidey)が持っていた14分6秒62を約1.5秒上回る、14分5秒20を記録。わずか1週間で二つの世界記録を手にした。

 一方、世界陸上や五輪で銀メダルを獲得しているギルマは7分52秒11を記録し、2004年にサイフ・サイード・シャヒーン(Saif Saaeed Shaheen、カタール)が樹立した7分53秒63の世界記録を破った。

 また、五輪などでは実施競技になっていない男子2マイルでも、ヤコブ・インゲブリクトセン(Jakob Ingebrigtsen、ノルウェー)が世界新記録を出した。室内の1500メートルで世界記録を保持するインゲブリクトセンは7分54秒10を記録。従来の記録は、ケニアのダニエル・コーメン(Daniel Komen)が1997年に樹立した7分58秒61だった。

 三つの世界新記録は、目標通りのペース設定だけではなく、世界記録ペースを示すウェーブライトと呼ばれるトラック脇の電子ペーサーと観客の熱狂的な声援によってもたらされた。(c)AFP