【6月10日 AFP】米司法省は9日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の起訴状を公表し、同氏がフロリダ州にある邸宅「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」から押収された機密文書をめぐり37件の罪に問われていることを明らかにした。連邦検察当局は、同氏が核兵器に関するものを含む最高機密の国防関連文書を違法に保持していたと主張している。

 起訴状によると、トランプ氏は2021年1月に大統領を退任した際、国防総省や中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)などの情報機関の機密文書をマーアーラゴに持ち出し、適切な保護なしに保管。さらに、ニュージャージー州ベッドミンスター(Bedminster)に所有するゴルフクラブで少なくとも2回、米軍の作戦や計画に関する機密文書を、閲覧権限がない人々に見せたとされる。

 起訴は、ジャック・スミス(Jack Smith)特別検察官が率いた捜査に基づいたもの。罪状には国防情報の意図的な保持、司法妨害の共謀、文書の不正隠匿、偽証などが含まれ、1件につき最高で禁錮20年の刑が言い渡される可能性がある。

 側近のウォルト・ナウタ(Walt Nauta)氏も、トランプ氏の文書隠匿をほう助したとして、6件の罪で起訴された。(c)AFP