【6月9日 AFP】欧州連合(EU)の加盟国内相が合意した、難民と移民の受け入れに関する規則を改定し受け入れを分担する案について、ハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は9日、「承服できない」と反発した。

 オルバン氏はフェイスブック(Facebook)に「EUは権力を乱用している。ハンガリーに移民を強制移送しようとしている。承服できない。ハンガリーを無理やり移民国家に変えようとしている」と投稿した。

 EU加盟国は過去数年にわたり、難民をめぐる方針で対立してきた。内相らは8日にルクセンブルクで開かれた会合で、難民らの受け入れの負担をより公平に分担することで合意した。合意案は今後、人口の合計がEU全人口の少なくとも65%に当たる国々の承認を受けなければならない。

 加盟国間の相互支援を義務付けるこの案では、二つの選択肢のうち一つを選ぶことができるとしている。優先される選択肢は、主にEU圏の外側に位置するギリシャやイタリアにたどり着いた難民を分担して受け入れること。受け入れを望まない国は、難民1人当たり2万ユーロ(約300万円)を、EUが運用する基金に納めるという二つ目の選択肢を選ぶこともできる。
  
 ポーランドとハンガリーは同案に反対。ブルガリア、マルタ、リトアニア、スロバキアは棄権していた。(c)AFP