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【06月03日 KOREA WAVE】韓国では今、多くの青少年と若い女性が痩せている。

極端な例では、食べられずに死亡することもある。

健康保険審査評価院(審評院)によると、2017年に3116人だった摂食障害患者は2021年には4881人まで増加した。

患者4881人のうち3654人は女性で、その割合は75%だ。

衝撃的なのは、60代以上の高齢層を除いて、10代女性患者が486人で割合が最も高かったという点だ。特に10代女性の拒食症患者の半数以上(210人)が10~14歳だった。

韓国で今、摂食障害は「隠された疾患」と言える。専門家は、自分が摂食障害を持っているのかも知らない患者が大多数だと指摘する。摂食障害で病院を訪れる患者はごく少数で、その段階で既に、症状は極度に悪化しているケースが多い。

摂食障害は、世間で考えられているよりも致命的な疾患だ。摂食障害と死亡率との間の因果関係を証明するのは容易ではないが、精神疾患の中でみれば摂食障害の死亡率が最も高いという分析もある。

◇まともな調査・統計がない

摂食障害による死亡率がどれくらいなのか。

摂食障害を扱ったいくつかの論文や情報では「危険性の高い病気」という点を指摘しているものの、正確な調査・統計が不足している。

ただ、参考になる外国の統計がある。

1995年、米精神医学会誌に掲載された論文(Mortality inanorexianervosa)によると、摂食障害患者が10年間で死亡する確率(致死率)は5.9%とされている。この数値にしたがうなら、単一精神科疾患の中で最も高い死亡率となる。摂食障害患者が他の精神疾患(うつ病など)も患い、自ら命を絶つ人もいる。

また、米医学界では女性の5~10%が一生に一度、拒食症にかかると見ている。

英国では摂食障害患者が250万人以上と推定している。

韓国も例外ではない。

仁済大学ソウル白病院精神健康医学科教授で摂食障害クリニックを運営しているキム・ユリ氏によると、摂食障害の有病率は全人口の3%に達するとみる。つまり韓国だけでも約155万人に達する数値だ。

ただ、これも推定に過ぎない。摂食障害に対する調査・研究は依然として足りない。

(つづく)

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News