【6月1日 AFP】1997年シーズンのフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)でドライバーズ選手権を制したジャック・ビルヌーブ(Jacques Villeneuve、カナダ)は31日、今季の残りもフロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム(Floyd Vanwall Racing Team)からレースに参戦しないと表明した。

 ヴァンウォールは5月25日、妻が出産間近のため、ビルヌーブがルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race 2023)のドライバーから外れると発表していた。

 ビルヌーブは発表文で「ヴァンウォール・レーシングチームが出した公の発表で、来るル・マン24時間レースでの私の後任を知らされたことに深く失望している」と述べた。

「きょうまで私はチームから正式な連絡を受けておらず、ルマン24時間に参加する契約をまだ結んでいるのを考えると、なおさら驚くべきことだ」

 先月26日にビルヌーブは、第6子となる長女にキスする写真をインスタグラム(Instagram)に投稿している。

 決断が下された先週、チーム代表はモータースポーツ専門の仏週刊誌AUTOhebdoに対し、出産予定がドライバー交代の理由の一部であると語っていた。

 ビルヌーブはまた、準備はできていたとした上で、「レーシングファミリーとして、われわれは常に私生活とプロのキャリアのバランスをうまくとってきた。ルマン24時間への準備は綿密でしっかり仕上がっていた」とコメントした。

「インディアナポリス500(Indianapolis 500)やインディーカー、F1での優勝に続いて、ルマン24時間は私にとって特別な意味を持つ。不当で、恣意(しい)的に参戦の機会が奪われたことに深く落胆している」 (c)AFP