【5月30日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、中国の張之臻(Zhang Zhizhen、ジャン・ジジェン)は6-1、4-1とリードしたところでドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)がけがで途中棄権したため、中国男子勢では86年ぶりとなる大会白星を記録した。

 世界ランキング71位の張は、これまで四大大会(グランドスラム)に3度出場していずれも初戦敗退に終わっており、メジャーではこれが自身初の勝利となった。近年は母国の飛躍に貢献し続けており、2021年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)出場と、今年5月のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2023)におけるマスターズ1000(ATP Masters 1000)8強入りは、いずれも中国男子初の快挙となっていた。

 2回戦で対戦する世界153位のティアゴ・アグスティン・ティランテ(Thiago Agustin Tirante、アルゼンチン)は、1回戦で第25シードのボティク・ファン・デ・ザンスフルプ(Botic Van de Zandschulp、オランダ)を6-2、4-6、6-3、6-4で撃破した。

 今大会の中国勢男子3選手で初戦を突破したのは26歳の張だけで、18歳の商竣程(Shang Juncheng、シャン・ジュンチェン)と、昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2023)で3回戦進出を果たしたウー・イービン(Wu Yibing)は敗退した。

 世界200位の商は、フアン・パブロ・バリジャス(Juan Pablo Varillas、ペルー)を相手に2セットを先取しながらも6-4、6-2、2-6、3-6、1-6で逆転負け。中国勢トップの同54位につけるウーは、第19シードのベテラン、ロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)に6-7(4-7)、1-6、1-6で屈した。(c)AFP