【5月30日 AFP】ウクライナの首都キーウは29日午前、ロシア軍のミサイル攻撃を受けた。夜間にも攻撃があった。28日にかけては、侵攻開始以降で最大規模の無人機攻撃を受けたばかり。

 AFPの記者は、午前11時10分ごろから少なくとも10回の爆発音を確認した。日中の攻撃はまれ。

 ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valeriy Zaluzhny)総司令官は「計11発のミサイルが撃ち込まれた」「防空システムですべて迎撃した」と発表した。

 当局によると、負傷者1人が病院に搬送された。

 ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領はこの日夕の演説で、「とても長い一日だった」とし、「われわれの元にある『パトリオット(Patriot)』でロシアのミサイルは100%確実に撃墜され、テロリストは敗北する」と強調した。

 ウクライナは先月、米国製の地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット」の第1弾を受領している。

 キーウ中心部では爆発音が鳴り響く中、地下鉄駅に市民が避難する様子が見られた。市民はこのところ空襲警報を無視するようになっていたが、今回の集中攻撃には慌てふためく市民も多く、市当局によると約4万1000人が地下鉄構内に一時避難した。

 AFPが取材したプログラマーの男性は「みんな家で寝ている夜間(の攻撃)には慣れているが、日中の攻撃はずっとなかった」と語った。

 起業家の男性は「(ロシアの)狙いは私たちを威嚇して怖がらせ、この戦争をやめるしかないと思わせることにあるのだろう」と話した。(c)AFP/Anna MALPAS