【5月27日 AFP】米南部ミシシッピ州で、ドメスティックバイオレンス(DV)の通報を受けて駆け付けた黒人警察官が11歳の黒人少年アデリアン・マリー君に発砲し、停職処分を受けた。警察は26日、本件について調査中だとAFPに明らかにした。

 アデリアン君の母親ナカラ・マリーさんが米CNNに語ったところによれば、20日午前4時ごろ、アデリアン君の異父きょうだいの父親が「逆上して」自宅に現れたため、アデリアン君に警察に通報するよう頼んだ。

 駆け付けた警官が銃を構え、家の中の全員に対して姿を見せるよう呼び掛けた。アデリアン君が両手を上げてリビングルームに足を踏み入れたところ、警官に胸を撃たれた。

 アデリアン君は、肺と肝臓を負傷し、肋骨(ろっこつ)を骨折したが、既に退院している。

 マリーさんは「理解に苦しむ」と話し、アデリアン君も「なぜ撃たれたの? 何か悪いことをした?」と問い続けていたという。

 マリー家の弁護士によると、問題の警官グレッグ・ケイパーズ氏は調査が終わるまで停職処分になった。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のデータベースによると、米国では今年、警官の発砲で407人が死亡している。(c)AFP