【5月25日 AFP】ドーピング違反のため、昨年10月から暫定的に資格停止となっている女子テニス元世界ランキング1位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は24日、今週末に予定されていた審理が中止になったと明かし、「打ちのめされている」と述べた。 

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 審理が中止になるのは2月と3月に続き今回が3度目で、ハレプは以前から不満を漏らしている。

 ハレプは自身のSNSで、国際テニス連盟(ITF)から委託を受ける不正監視団体のITIAが審理を中止したことを明かし、「反ドーピング規定にあるように迅速な審理を求めてきた。これは私の権利であり、規定に明文化されていることだ」と主張。「ITFが規定を軽視していることはあまりにも敬意を欠いており、これ以上言葉がない」と非難し、「正義の遅れは正義の否定だ」とつづった。

 ITIAからのコメントは得られなかった。 

 ハレプは禁止薬物のロキサデュスタット(Roxadustat)に陽性反応を示したとして処分を受けており、前週には「生体パスポート」に関連する別のドーピング違反が確認された。

 ロキサデュスタットは赤血球の産生を促進する薬で、貧血や腎臓病の治療に使用される。ハレプは同物質が混入したサプリメントを誤って摂取したことを専門家が確認したと主張している。(c)AFP