ハレプ、「故意」のドーピング違反を否定 審理開始せず焦りも
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【4月28日 AFP】ドーピング違反で昨年10月から暫定資格停止処分を科されている女子テニスのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が、審理開始を7か月間待たされる中で、「故意」による運動能力向上薬の使用を否定した。
元世界ランキング1位のハレプは、昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)期間中に行われたドーピング検査で禁止薬物のロキサデュスタット(Roxadustat)に陽性反応を示した。この物質は赤血球の産生を促進する薬で、貧血や腎臓病の治療に使用される。
全米オープンを最後に大会に出場しておらず、この件の審理が開かれるのを待っているハレプは、テニス専門サイトtennismajors.comの27日付の記事で、「いかなる禁止薬物も故意に摂取したことはない」と否定。「私はクリーンなスポーツを大いに支持しており、ドーピングには常に反対している」と述べ、禁止物質が混入したサプリメントを誤って摂取していたことが専門家の調査で分かったと主張した。
また、国際テニス連盟(ITF)が追加検査を実施することを理由に2月に予定されていた審理をキャンセルし、先月にも再び審理を延期したと指摘。次は来月28日に審理が予定されているものの、ITFからは中止になるかもしれないと言われたという。
「12月に全ての証拠を提出したにもかかわらず、最初に処分を受けてからもう7か月になる。特別な待遇を求めているのではない。ただ審判を仰いでいるだけ。この状態があとどれくらい続くのか?」
「暫定資格停止処分を受けた選手には、迅速な審理を受ける権利がある」
四大大会(グランドスラム)通算2勝を誇るハレプは、出場停止処分を受ける直前にトップ20圏外からトップ10に返り咲いていたが、復帰可否の判断が長引く中で、ランキングは現在の26位からさらに後退するとみられる。(c)AFP