【5月22日 AFP】ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏は、20日に完全制圧を宣言したウクライナ東部バフムート(Bakhmut)から6月1日までに撤退し、同市をロシア正規軍に引き渡すと表明した。

 ワグネルとロシア軍はバフムート陥落を主張しているが、ウクライナ政府はこれを否定。いまだ市内の一角に踏みとどまり、戦闘中だとしている。

 プリゴジン氏は22日、テレグラム(Telegram)への投稿で旧ソ連時代のバフムートの呼称を使い、「ワグネルは5月25日から6月1日の間にアルチョモフスクを離れる」と述べた。またロシア軍への引き渡しに先立ち、同市西郊に「防衛線」を設置したと述べた。

 同氏は20日の投稿で廃虚と化した市街を背景に、ワグネル部隊がバフムートを完全制圧したと主張。その際には、自社戦闘員は5月25日までに撤退すると述べていた。

 一方、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)は21日、広島で開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)で、バフムートはロシア軍に「占領されていない」と述べた。(c)AFP