【5月18日 CGTN Japanese】中国は17日午前10時49分、南西部にある四川省(Sichuan)の西昌衛星発射センターで、運搬ロケット「長征3号B」による北斗ナビゲーションシステム(BDS)56基目の衛星の打ち上げに成功しました。これは中国のグローバル衛星測位システム「北斗3号」の運用開始後に打ち上げられた初の北斗衛星です。

 同衛星は打ち上げ後、地球の赤道上空に定着され、地上からの距離は約3万6000キロで、中国と周辺地域のユーザーにナビゲーションと補強のサービスを提供します。同衛星は北斗システムの予備衛星として、軌道上で運営中の衛星に故障が生じた後に打ち上げるのではなく、あらかじめ打ち上げられ待機する形をとります。同衛星は、いかなる場所に位置する衛星に故障が生じたり、バックアップが必要になったりした場合でも、移動してシステムのサービス能力を確保できます。

 北斗システムには、ショートメール通信機能があります。ユーザーは、通信ネットワークがカバーしていない場所でも、ショートメールを送信できます。現時点では、一度に漢字約1000文字のほか、写真などの情報も送信できます。衛星航法補強サービスは北斗特有のサービスの一つで、民間航空のユーザーに広範囲・高精度のナビゲーションサービスを提供でき、各国が相次いで構成・応用するシステムでもあります。

 北斗システムにはほかに、無線ナビゲーションや無線測位などの機能もあり、ナビゲーションから災害予防まで、農業・林業・漁業から交通運輸まで、多くの業界に幅広いサービスを提供しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News