【5月17日 AFP】香港の同一サッカークラブに所属する選手11人が、リーグ戦で八百長をはたらいた疑いで逮捕されたと、汚職捜査当局が16日に発表した。

 香港の汚職捜査機関である廉政公署(ICAC)は、1年に及ぶ捜査の末、コーチ1人を含む23人を15日に拘束した。ICACの捜査主任の発表によれば、容疑には香港サッカーの2部にあたる甲級リーグで、賄賂を受け取って試合結果を操作したことや、違法賭博への関与が含まれる。

 選手には八百長グループから、影響度に応じて1試合につき最大で約1万香港ドル(約17万4000円)が支払われたという。捜査主任は「どれだけいいプレーをしたかではなく、どれだけうまく(プレーを)偽装し、結果の操作を助けたかということだ」と話した。

 逮捕された選手たちは、チームが格下に負けるように消極的なプレーをしたり、あまり人気がないため高いオッズが付く特定のスコアに持ち込むことを狙っていたりしたという。八百長グループと一部の選手はそうした結果に賭けをし、違法かつ組織的に利益を得ようとしていた。

 ICACは、逮捕された選手とコーチのクラブ名は明かさなかったが、地元メディアが関係者の言葉として伝えたところでは、香港サッカーでもとりわけ歴史ある愉園体育会(Happy Valley AA)だという。当局は捜査がまだ継続中で、総額でどれほどの金銭が動いていたのかはまだ分かっていないと話している。(c)AFP