【5月12日 CNS】「21世紀の究極のエネルギー」として注目されている水素エネルギー。中国では南部の広東省(Guangdong)仏山市(Fushan)が水素エネルギー産業の拠点として発展している。仏山市の機械メーカー「広東仏燃天高流体機械設備有限公司」の水素ダイアフラム圧縮機は、2022年の総注文量が前年比3倍になる見込みだ。

 仏山市は中国で早くから水素エネルギー産業を展開した地域。2009年に仏山市南海区に新エネルギー燃料電池プロジェクトが導入され、水素エネルギー産業の発展の第一歩となった。近年も中国と世界の重要な製造拠点として、一連の政策措置が導入されている。

 現在、仏山市には150以上の水素エネルギー企業やプロジェクトが集まり、水素エネルギーの生産、貯蔵、輸送、加工、利用の全てをカバーしている。中でも南海区は130社以上の水素エネルギー企業・機関が集まっており、中国で燃料電池技術に取り組むのに最も適した地域の一つとなっている。総投資額は600億元(約1兆1604億円)以上で、すべてのプロジェクトが生産段階に入れば年間生産額は1000億元(約2兆円)以上になる見込みだ。

 仏山市南海区の顧耀輝(Gu Yaohui)党書記は「南海区の将来目標は、世界レベルの独立した水素エネルギー技術を確立し、ハイエンドの産業クラスター地域となって先進的な水素エネルギーの社会実験エリアとなることだ」と語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News