【5月2日 AFP】オランダの警察は1日、飲酒運転で逮捕した容疑者の運転免許証が模造品で、元英首相の氏名「ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)」が記載されていたと明らかにした。

 ウクライナ製とみられる偽物の免許証には、ジョンソン氏の顔写真と生年月日が入っており、2019年に「交付」され、有効期限は「3000年末」となっていた。

 警察によると、北部フローニンゲン(Groningen)の橋付近で4月30日午前0時すぎ、車が電柱に衝突する事故が起きた。車は乗り捨てられていたが、通報を受けて出動した警察が橋の上にいた人物に職務質問したところ、身元が確認できず、アルコール検知器による検査も拒否された。

 車内を調べたところ、「ボリス・ジョンソン名義の免許証の模造品を発見」し、フローニンゲン州西部ゾイドホルン(Zuidhorn)出身の男(35)を逮捕したという。

 警察は、免許証がどこで作られたものか明らかにしなかったが、公共テレビNOSのジャーナリストで元ロシア特派員のキシア・ヘクスター(Kysia Hekster)氏によれば、こうした偽物の免許証はウクライナの土産物店で販売されている。

 フローニンゲン警察は、「逮捕したドライバーは不運だったが、われわれはだまされなかった」とインスタグラム(Instagram)アカウントに記している。

 AFPの取材に対応した警察官は「私の知る限り、本物のボリス・ジョンソン氏はこの時、オランダにはいなかった」と話した。(c)AFP