【4月29日 AFP】男子プロテニス協会(ATP)は28日、2025年から線審を自動判定テクノロジーに完全に置き換えることを発表した。

 人間の線審はすでに段階的に廃止され、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)や全米オープン(US Open Tennis Championships)を含む複数の大会では自動判定技術に切り替わっていたが、今後はATP主催大会の全てのサーフェスで導入される。

 ライン判定のテクノロジーは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)以降使用されることが増えているが、グラス(芝)コートのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)とクレーコートの全仏オープン(French Open)は、今のところ人間の線審を廃止することに反対している。

 ATPは「精度と一貫性を最適化するための動き」だと説明し、「今回の決定は、ATPがファンを含むテニス関係者を対象に実施した広範な調査によって支持された」と強調。「複数のメーカー」のシステムが承認される見込みだと付け加えた。

 ATPのアンドレア・ガウデンツィ(Andrea Gaudenzi)会長は「画期的な瞬間だ」とコメントし、「伝統はテニスの中心であり、線審は長年にわたり重要な役割を果たしてきた。しかし、われわれには革新と新たなテクノロジーを受け入れる責任がある」と述べた。(c)AFP