【4月27日 AFP】キプロスの首都ニコシアにあるロシア科学文化センター(Russian Centre for Science and Culture)で26日、大規模な火災が発生した。キプロスには多数のロシア人とウクライナ人が住んでいる。

 出火原因は不明。火炎瓶が投げ込まれたとの目撃情報もある。

 消防当局によると、通報を受け、消防車5台が午後1時45分ごろ現場に急行した。

 消防当局の広報担当者はツイッター(Twitter)に、「建物全体が大きな被害を受けた」と投稿。警察などが協力し、出火原因が調べられるとした。

 AFPはセンター関係者に取材を試みたが、これまでのところ連絡が取れていない。

 ロシア国営タス通信(TASS)は、ムラト・ジャジコフ(Murat Zyazikov)駐キプロス・ロシア大使の話として、死者はないと伝えた。同大使は出火原因については「さまざまな説が検証されている」と話している。

 また、タス通信によると、センター長は「複数の火炎瓶がビルに投げ込まれた」と話す目撃者がいると述べている。

 これについて、警察や消防当局の確認は取れてない。

 センター長はさらに「大きな爆発音」が2回響き、壁と屋根に火が広がったとしている。

 同センターはロシア大使館が運営しているが、大使館とは別の場所にある。

 キプロス政府の昨年の統計によると、同国在住のロシア人は1万8000人以上おり、ウクライナ人も4600人以上いる。ウクライナ侵攻後、欧州連合(EU)加盟国である同国に避難したウクライナ人は約1万人に上る。(c)AFP