【4月25日 AFP】米カリフォルニア州で先週、警察がおとり捜査で覚せい剤27キロを密売人に売ったものの、そのまま逃走されてしまう出来事が起こった。

 ロサンゼルス近郊リバーサイド(Riverside)郡の保安官補は、容疑者を逮捕するために必要だとし、おとり捜査用にメタンフェタミン27キロを用意したと話した。

 同郡保安官の発表によると、おとり捜査は今月19日に実施。しかし、取引後に容疑者は車で走り去った。

 保安官補らが車を止めようとしたものの、容疑者は停止せず、追跡が始まった。高速だったこと、容疑者が危険運転をしたことから、車を見失ったという。

 ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)は、同郡保安官事務所に勤務した経験があり、郡保安官選挙で落選したマイケル・ルハン(Michael Lujan)氏が聞いた話として、密売人に売り渡した覚せい剤は3万5000ドル(約470万円)相当だったと報じた。

 ルハン氏は「なぜ密売人が車に乗り込むことを許したのか、理解できない」とした上で、「極めて面目ない出来事だ。覚せい剤がさらに世の中に流通したというのは不幸だ」と話した。(c)AFP