「銃暴力」で人生一変 生存者、抱え続ける苦しみ 米
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■議論が尽くされていない
公式統計によると、全米の銃暴力による死者は2020年だけで4万5000人を超えた。半数以上は自殺だった。
銃暴力の生存者については、あまり議論されていない。
フィラデルフィア(Philadelphia)にあるペン・プレスビテリアン医療センター(Penn Presbyterian Medical Center)の外科医で、銃のまん延に強く反対するエリノア・カウフマン(Elinore Kaufman)氏の研究によると、2009~17年の銃による負傷者は死者の2倍に上る。米国内には約4億丁の銃が流通しているとされる。
「この問題はもっと広く知られるべきだ」とカウフマン氏。被害者は「人生が一変し、二度と元に戻らない」傷を負いかねないと話す。
「患者の半数が心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ病を発症する。当院で治療している退役軍人と同じくらい悲惨だ」
■「記憶がよみがえる」
オロンド・マクレーンさんは10歳の時、フィラデルフィアで銃撃戦に巻き込まれた。身を隠そうとしたところ、後頭部に銃弾を受けた。
搬送先の病院で死亡宣告を受けたが、2分17秒後、蘇生した。
歩き方や話し方は学習し直す必要があった。右手は一部まひし、学校では苦労を強いられた。同級生からいじめも受けた。
「自殺未遂を22回繰り返した。どうやって生きていけばいいのか分からなくなった」と、AFPに語った。
しかし、高校と大学を卒業し、現在は5人の子どもの父親となり、「地域社会にお返しをしたい」と考えるようになった。
「他の被害者や生存者を救えば、自分の救いにもつながる」
頭部には大きな傷痕があり、今でもひどい頭痛や震えに苦しんでいるというマクレーンさん。
ただし、「一番つらいのは記憶がよみがえること」だと言う。
米国人の多くと同様、マクレーンさんも銃規制の強化が必要と考えている。「そのためには、政治家、警察、みんなが力を合わせなければならない」 (c)AFP/Ana FERNANDEZ