中国の老舗企業は85%が黒字経営
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【4月26日 東方新報】中国では漢方薬や調味料、お茶、飲食店、酒店、民芸品など歴史の古い老舗(しにせ)の店舗や企業を「老字号」と呼ぶ。公的に認められた老舗は「中華老字号」の称号を与えられる。
商務部は2006年に429社を中華老字号に認定し、2010年に699社を追加した。計1128社のうち、800社が無形文化財に関連があり、701社が創業100年を超えている。老舗企業の85%が黒字経営を誇り、新型コロナウイルスが拡大した時期も70%以上が黒字を維持した。
代表的な老舗の一つが、明王朝時代の1582年に創業した湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の「馬応龍(Mayinglong)」。目薬で評判となり、1980年代から痔(じ)の薬で有名となった。近年は目のクマを取るアイクリームなど化粧品にも進出している。山西省(Shanxi)の漢方薬企業「広誉運(Guangyuyun)」は馬応龍より古い1541年の創業で、一部の薬の製法は国家機密に指定されている。1774年創業でミソや酢などをつくる山東省(Shandong)の「玉堂醤園(Yutang Pickled Vegetables)」も歴史が古い。
こうした老舗企業は5Gやビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)を取り入れて「進化」を続けることで、社会の変化や経済の荒波を乗り越えてきた。山東省の老舗漢方薬メーカー「東阿阿膠(DEEJ)」は生産の自動化、スマート管理、ロボット運搬機を導入し、生産効率と利益を50%向上させている。ちまきで有名な浙江省(Zhejiang)の食品メーカー「五芳斎(Wufangzhai)」は大手ショッピングサイト「京東(JD.com)」と提携して膨大な消費データを分析し、消費者から直接注文を受けて商品を届けるC2Mシステムを確立した。
また、海外でティックトック(TikTok)の名前で知られる「抖音(Douyin)」などのSNSを使い、ライブ販売を手がける老舗も多い。2022年には老舗企業の35%が年間売上で1億元(約19億4402万円)を超えており、70%が1000万元(約1億9440万円)を超えている。
中国商務部は今年2月、「中華老字号モデル創建管理弁法」を発表。これまでは1956年以前の創業が老舗認定の条件だったが、創業50年以上の企業も対象にするとした。老舗ブランドの向上や海外進出にも力を入れていく。
日本では2022年だけで創業100年を迎えた企業が約1300社に上る。フォーチュン世界企業番付500社にランクインしているドイツ企業は、半数が100年以上の歴史を誇る。商務部の盛秋平(Sheng Qiuping)次官は「中国は世界第2位の経済大国であり、世界第2位の消費市場を持つ。老舗企業を育てていく能力を持っている」と話し、老舗企業を後押しする姿勢を示している。(c)東方新報/AFPBB News