【4月22日 AFP】男子テニス、スルプスカ・オープン(Srpska Open 2023)は21日、シングルス準々決勝が行われ、世界ランキング1位で大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は4-6、6-7(6-8)で同70位の同胞ドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic)にまさかの敗戦を喫し、来月の全仏オープン(French Open 2023)に向けて大きく調子を上げていく必要に迫られた。

 ジョコビッチは過去2回のラヨビッチ戦ではわずか4ゲームしか落としていなかったが、この日は計16回のブレークチャンスを1回しかものにできなかったほか、第2セットのタイブレークでは3本のセットポイントもふいにするなど、本来の調子とは程遠い状態だった。

 試合後には「動きがあまり良くなかった。脚は鈍っていたし、たくさんのショットをミスしてしまった。良いプレーもあったが、全体的には普段よりもかなりレベルが低かった」と振り返った。

 ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)出場が不透明な状況になり、カルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)もけがの回復途中にある中で、ジョコビッチは全仏オープンで男子歴代単独1位となる通算23回目の四大大会(グランドスラム)制覇を目指している。

 しかし、新型コロナウイルスワクチン未接種のため、米国で行われた先月のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2023)とマイアミ・オープン(Miami Open 2023)を欠場すると、前週のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2023)は3回戦で敗退。先日には肘が「万全な状態ではない」と明かすなど、実戦復帰を果たしてからの調子が不安視されている。

 一方、2019年のクロアチア・オープン(Croatia Open Umag 2019)で唯一のツアー優勝を果たしているラヨビッチは、22日の準決勝で第4シードのミオミル・ケツマノビッチ(Miomir Kecmanovic)との同胞対決に挑む。ケツマノビッチは第6シードのイジー・レヘチカ(Jiri Lehecka、チェコ)を7-5、6-0で下し、ベスト4入りを果たした。

 第2シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)は、ワイルドカード(主催者推薦)のダミアー・ジュムホール(Damir Dzumhur、ボスニア・ヘルツェゴビナ)を7-5、6-3で退け、マスターズ1000(ATP Masters 1000)初制覇を飾ったモンテカルロ大会から続く連勝を7に伸ばした。

 準決勝で迎え撃つ世界73位のアレックス・モルチャン(Alex Molcan、スロバキア)は、ラスロ・ジェレ(Laslo Djere、セルビア)に6-2、4-6、7-5のフルセット勝ちを収めた。(c)AFP