ソウル市役所の前を通る会社員ら(c)NEWSIS
ソウル市役所の前を通る会社員ら(c)NEWSIS

【04月18日 KOREA WAVE】韓国において人工知能(AI)はここ数年間、金融、医療、法律など多くの産業の地形図を急速に変化させた。人的資源(HR)もAIが積極的に導入されている分野の一つだ。採用選考の各段階別に求職者を支援するサービスはもちろん、試験官に代わる適正検査サービスも登場した。

特にAIを活用したHR市場が急激に成長している。グローバル市場調査機関のリサーチアンドマーケットは2027年、世界のAIによるHR市場規模は176億1000万ドルに達すると予想した。年平均成長率は35.26%となる見込みだ。

HRテック企業「ウォンテッドラボ」はAIマッチング採用サービス「ウォンテッド」を提供している。求職者の履歴書と採用広告を比較し、書類選考の合格率を予測する。ウォンテッドラボはこれによって書類選考合格率を4倍高め、採用審査所要時間を70%に短縮した。

「ジェネシスラボ」はAI面接ソリューション「ビューインターHR」を運営する。映像分析技術と生成技術で実際の面接と類似した面接環境を提供するのが特徴だ。志願者の正面からの顔だけでなく、さまざまな角度と照明での評価が可能だ。

ビューインターHRは、面接者の回答を音声認識技術と自然言語処理(NLP)技術で分析し、顔の表情、態度、視線など非言語的行動も探知する。これをもとに志願者の能力はもちろん好感度、コミュニケーション能力、集中度、信頼感などソフトスキルを評価し、最終結果レポートを提供する。

「ムハユ」は就職プラットフォーム「ジョブコリア」に自社のAI自己紹介書評価サービス「プリズム」を連動させ、採用書類の盗作検査を支援している。

「グレップ」はオンライン試験監督プラットフォーム「Monito」を運営する。Monitoはウェブカメラの正面撮影映像、モバイル周辺環境撮影映像、モニター画面共有映像を総合してリアルタイムで試験監督をする。最大2万人以上の同時接続が可能なのが特徴だ。

MonitoはAIが顔を認識して受験者の視線が変わったり、首が回ったりする部分を捕捉する。カンニング防止機能も備えている。現在、企業・機関の職務評価、人的評価、資格試験など多様な分野で活用されている。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News