【4月14日 AFP】女子テニス協会(WTA)は13日、中国での大会開催を9月から再開すると発表した。WTAは女子ダブルス元世界ランキング1位で中国出身の彭帥(Peng Shuai)の安否を懸念し、2021年12月から中国の大会を中止していた。

 彭は21年11月、中国の元政府高官から長年にわたって性的関係を強要されていたとSNSで告発した。その後、22年の北京冬季五輪を現地観戦する姿は見られていたものの、中国国外では目撃されていない。

 WTAは彭の告発を受けて中国での大会運営を停止していたが、状況に「変化をもたらす」ことはできなかったと説明。「最終的には選手と大会が大きな犠牲を払うことになる」と指摘し、中国での大会を再開することに決めたと明かした。

 また、彭と近しい人々と連絡を取り、同選手が家族と安全に北京で暮らしていることを確認していると補足。さらに、「中国で活動するWTAの選手やスタッフが、同国滞在中に安全で保護されるという保証も得ている。この確約を信頼して全ての関係者が責任を負う」としている。

 今回の決定により、シーズン終盤戦の舞台は再び中国に集中し、最終戦WTAファイナルズ(WTA Finals)も同国開催になるとみられる。WTAは最終戦を深セン(Shenzhen)市で開催することで10年契約を結んでいる。(c)AFP