【4月11日 AFP】イラン議会は9日、女性へのドメスティックバイオレンス(DV)や抑圧を厳罰化する法案を承認した。国営イラン通信(IRNA)によれば、今後数か月以内に採決にかけられる公算が大きい。

 法案によると、妻を殺害して有罪となった夫に対し、遺族がシャリア(イスラム法)に基づくキサース(同害報復刑)の適用を拒否した場合に科される禁錮刑は15年以下と、現行に比べ5年長くなる。

 また、女性本人の同意なしに性的な画像を公開したり、意思に反して結婚を強制したりするのも犯罪と見なされるほか、女性は夫の許可がなくても外国旅行が認められるようになる。

 主要政策の最終決定権を持つ最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は1月、女性の保護に向けて罰則強化を指示。

「わが国には女性が抑圧されている家庭もある」「法によって女性を守らなければ、男性に虐待される恐れがある」と指摘。「解決策は、家族に関する法律を強化し、男性が女性を抑圧できないようにすることだ」と述べていた。(c)AFP