【4月11日 AFP】9日に行われたイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)対アーセナル(Arsenal)戦の試合中に、リバプールのDFアンドリュー・ロバートソン(Andrew Robertson)の顔を肘打ちしたコンスタンティン・ハツィダキス(Constantine Hatzidakis)副審について、英サッカーのプロ審判員協会(PGMOL)は10日、イングランドサッカー協会(FA)の調査終了まで職務停止にすると発表した。

 問題の場面が起きたのはハーフタイムに入った直後で、ロバートソンはハツィダキス氏に近づいて腕に手を伸ばした際に顎を肘で突かれた。これに猛抗議したロバートソンは、主審からイエローカードを与えられた。

 ハツィダキス氏は現在、この騒動での事実関係に関してFAの監視下に置かれており、調査が終了するまで職務を停止されることになった。

 PGMOLの元責任者であるキース・ハケット(Keith Hackett)氏は、英BBCラジオ5ライブ(BBC Radio Five Live)で、「最終的に違反が確定すれば、彼(ハツィダキス氏)のキャリアは危ういだろう」と述べた。

 プレミアリーグの元審判員であるマーク・ハルシー(Mark Halsey)氏は、ロバートソンの振る舞いに注目し、「自分には、ロバードソンがハツィダキス氏をつかもうとし、それをはたこうとして偶発的に肘が当たってしまったように見える」としつつ、ハツィダキス氏の違反が証明されれば、最も可能性があるのは資格停止処分であるとの見解を示した。

 リバプールのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、問題の場面は見ていなかったとコメントしている。

 英スカイ・スポーツ(Sky Sports)でこの試合の担当した解説陣は、今回の騒動を信じ難いものだと受け止めており、ギャリー・ネビル(Gary Neville)氏は、「審判が選手を肘で突くなんて見たことがない」と話し、「彼(ハツィダキス氏)は試合後に大変なことになると思う」との見方を示した。

 一方で、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の元主将のロイ・キーン(Roy Keane)氏は、ロバートソンの行動に着目して「彼は自分の弁護を心配すべきだ」とし、「ロバートソンがどんな人物か知ってるか? 彼を何度も見ているが、大きな赤ん坊というのはあの男のことだ」と述べた。(c)AFP