【4月11日 CNS】顧客と事前に料理内容を確認し、訪問時間を決めた後、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)出身の「95後(1995年〜1999年生まれの人)」の男性、孟美麗(Meng Meili)さんは、客先のキッチンに入り、料理代行を始めた。

 孟さんの専攻は行政管理で、今年2月、彼はやる気を抱き、「料理代行」に関する投稿を、各大手ネットワークプラットフォームに掲載し、4品以下の料理には68元(約1310円)、6品以下の料理には88元(約1696円)、8品以下の料理には108元(約2081円)で提供し始めた。

 2022年以来、「料理代行」現象が各地でおこり、SNSサイトには多くの自薦の書き込みが投稿されている。顧客は料理を注文でき、また、出張シェフのレシピから選ぶこともできる。食材も自分で用意でき、代理購入もできる。

 孟さんはネットでの投稿以来、70以上の注文を受けた。彼は、ほとんど毎日注文があり、週末の注文が平日よりも多いと説明した。平均すると、1日あたりの収入は200元(約3854円)以上だ。

 孟さんは、食事時間は比較的固定されているため、料理代行は伝統的な家事代行サービスのように柔軟に訪問時間を調整することができず、チームワークの発展が求められると述べている。現在、彼が始めた料理代行の出張シェフチームには18人がおり、メンバー間でリソースをシェアし、サービス範囲は広西南寧市(Nanning)の六つの地区に広がっている。

 中国最大の生活総合プラットフォーマーの美団(Meituan)の2022年10月から12月のデータによると、「料理代行」の検索数は前年同期比で533%増加した。「現在の需要を見ると、この業界の見通しは良いと言える」と、孟さんは述べている。

 近年、生活リズムの加速と生活水準の向上により、より多くの人びとが「サービスを購入する」ことで生活の幸福度を高める傾向があり、「ものぐさ経済」が大衆の視野に入ってきている。そして、「料理代行」は新業態となっている。また、整理収納師、出張ネイル、ペットシッターなどの新職種が次々と出現している。

「ものぐさ経済」は多様な家事代行の新職種を生み出している。異なる職種にはそれぞれ対応する技能要件があり、それに応じた専門能力が求められている。家事代行業の標準化作業の新たな人材を育成するため、広西衛生職業技術学院(Guangxi Medical College)は2019年に、現代家事代行サービス・管理専攻を開設し、第1期から第2期までの募集人数が10倍に増加したことがわかった。また、2021年に創設された深セン軽喜職業技能訓練学校は、家事代行サービス研修のカリキュラム体系を独自に開発し、延べ2万人以上の専門人材を育成した。家事代行業の細分化、専門化が将来の発展の方向性となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News