■サッカー

 ロシアは昨年のW杯カタール大会(2022 World Cup)予選から除外され、来年の欧州選手権(UEFA Euro 2024)の予選出場も禁じられている。ロシアサッカー連合(RFS)の責任者であるデニス・ロガチェフ(Denis Rogachev)氏によると、現在は6月の中央アジア選手権出場に向けた交渉が行われており、「段階的な復帰についても、欧州サッカー連盟(UEFA)と国際サッカー連盟(FIFA)との交渉が進行中」であるという。また、UEFAは今週、欧州議会(European Parliament)議員から圧力がありながらも、ベラルーシへの出場禁止処分を保留としている。

■体操

 体操はロシアとベラルーシの選手の出場禁止を解除していないものの、国際体操連盟(FIG)の渡辺守成(Morinari Watanabe)会長は、両国の復帰に賛成を示唆している。IOCの勧告については、5月12日と13日に開かれるFIG理事会で議論されることになっている。

■フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)

 理論上、ロシアとベラルーシのドライバーは「中立」の立場で参戦できる。しかし、F1に参戦している唯一のロシア人ドライバーだったニキータ・マゼピン(Nikita Mazepin)は、2022年シーズンの開幕前に所属チームのハース(Haas F1 Team)から契約を解除された。F1はまた、同シーズンのロシアGP(Russian Grand Prix 2022)を中止し、その後同GPとの契約を打ち切った。

■フェンシング

 パリ五輪の予選開始を目前に控え、国際フェンシング連盟(FIE)は3月10日、ロシアとベラルーシの選手の大会参加を容認することに決めた。この決定はフェンシング界を分断し、300人以上の現役・元選手が、IOCの現会長で1976年モントリオール五輪のフェンシング男子フルーレ団体金メダリストであるトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長らに対し、ウクライナ人の利益よりもロシア人の利益を優先しているとの抗議文を送った。また、ドイツ、フランス、ポーランドでは、五輪予選を兼ねたW杯が中止された。

(c)AFP