【4月8日 Xinhua News】中国科学院などの研究者はこのほど、国際的学術誌「ヒストリカル・バイオロジー」に、広西チワン族自治区の左江流域で発見した先史時代の大型ヘビ類に関する研究成果を発表した。

 広西文物保護・考古研究所の楊清平(Yang Qingping)氏率いるチームは2013~15年、左江流域で実施した調査で新石器時代の貝塚を多数発見。約6千年前の宝剣山遺跡と大湾遺跡から出土したヘビの骨に対する形態学的研究では、これらが現生種のビルマニシキヘビ、キングコブラ、ツマベニナメラの3種類であることを突き止めた。うち、最も大きいビルマニシキヘビの脊椎骨は、現生種標本を使った分析の結果、個体全長が少なくとも4・58メートルと、中国の動物図鑑「中国動物誌」に記載される国内最大記録の3・56メートルを上回ることが分かった。

 楊氏は、出土したヘビの骨の表面のほとんどに焼かれた形跡があり、出土地点に堆積していたその他の哺乳類の骨には人工的に切断または砕かれた跡が見られたと説明。骨は人が捕食した残りと思われ、先史時代の人々がこの場所で肉を焼いて処理していた可能性は排除できないと語った。

 左江は同自治区南西部の主要河川で、動植物資源に富み、複雑で多様な地形を持つ。貝塚や岩絵など独特の文化遺構があることでも知られ、中でも左江花山の岩絵文化景観は、岩絵類で中国初の世界文化遺産に登録された。今回の発見は、新石器時代の動物考古学に新たな視点をもたらしたほか、当時の中国南部の人々の生活状況を明らかにした。(c)Xinhua News/AFPBB News