【4月5日 AFP】フィンランドは4日、北大西洋条約機構(NATO)に正式に加盟し、これで加盟国は31か国となった。ロシアのウクライナ侵攻を受け、歴史的な政策転換を図ったフィンランドの加盟により、NATOの対ロシア境界線は現在の約2倍に延伸する。

 昨年ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始したことは、欧州の安全保障情勢に多大な影響を及ぼした。フィンランドとその隣国スウェーデンは、数十年にわたる軍事的中立政策を転換し、NATOへの加盟を申請した。

 両国の加盟申請をめぐっては、トルコとハンガリーがそれぞれ別の理由で難色を示し、フィンランドの加盟承認を遅らせた。

 だがトルコ議会が先週、フィンランドのNATO加盟議定書を批准。同国の申請手続きは1年未満で完了し、近年では最速の加盟となった。 

 ベルギー・ブリュッセルにあるNATO本部前には4日、他の同盟国の旗に並び、青と白のフィンランド国旗が掲揚された。

 NATO加盟により、フィンランドが攻撃を受けた場合、「全加盟国に対する攻撃と見なす」という集団防衛を規定した同条約第5条が適用される。

 映像はNATO TVが4日撮影・提供。(c)AFP/Max DELANY