【4月2日 AFP】伊ローマで1日、環境活動家がスペイン階段(Spanish Steps)のすぐ近くにある「バルカッチャの噴水(La Barcaccia)」の水を黒く染めた。抗議について団体は、「世界の終わり」のシナリオを表現したとしている。

 17世紀の世界的に有名な噴水に植物由来の黒い液体を入れたのは、環境保護団体ラスト・ジェネレーション(Last Generation)のメンバー3人。3人は警察に身柄を拘束された。

 ラスト・ジェネレーションは、1598年にテベレ(Tiber)川が氾濫した際に流れ着いてきた舟に着想を得て、著名彫刻家ピエトロ・ベルニーニ(Pietro Bernini)が噴水を制作したと広く信じられていると指摘。

 黒く染まった水は「人類が対策を講じない場合に直面する『世界の終わり』のシナリオを予示している」とし、「交互に繰り返される干ばつと壊滅的な洪水、熱波によって地球上の生命に終わりが訪れるだろう」と述べた。

 欧州では、気候変動問題への注目を高めることを目的に、文化遺産や施設、美術館の展示品を標的にスープやケーキ、水性塗料などをかけるといった抗議行動が各地で続いている。(c)AFP