【4月1日 AFP】バルト3国ラトビアの裁判所は、保護種に指定されているユリカモメの卵を複数割ったとして、男に罰金5万ユーロ(約720万円)の支払いを命じた。弁護人は、純金製の卵より高いと異議を唱えた。

 現地紙Latvijas Avizeによると、弁護人が「卵10個の値段が純金製の卵より高い」と抗議したのに対し、判事は「貴重な野生動物と金属片の比較」は間違っていると反論。

 判決言い渡し後の記者会見で、「本件がわが国の野生動物保護における判例となるのを期待している」と述べた。

 事件が起きたのは2021年春。男は北部の湖で船をこいで島に渡り、ユリカモメの巣にある卵を割り始めた。島には野鳥しか生息しておらず、野外研究のために居合わせた地元研究者が動画を撮影していなければ発覚しなかった可能性がある。

 研究者は法廷で「男をなだめようとしたが、かえって攻撃的になり、上空に投げた卵をオールで打ち始めた」と証言した。(c)AFP