【3月30日 CGTN Japanese】春はパンダの繁殖シーズンです。中国華北地域の陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)秦嶺ジャイアントパンダ研究センターでは今年、メス8頭とオス6頭が繁殖に参加する予定です。その中には、現在世界で人工飼育されている中では唯一の茶色のジャイアントパンダ「七仔(Qi Zai、チーザイ)」が含まれています。14歳の「七仔」は人間で言えば壮年に当たり、繁殖に加わるのは今年で6回目になります。

 飼育員は新鮮なタケノコ、野菜、微量元素の摂取を増やすことでパンダに栄養をつけています。同研究センターのスタッフによると、毎年のパンダの繁殖シーズンに向けては、その前の年の冬から準備が始まり、繁殖予定のパンダに対するモニタリングや健康診断、ワクチン接種、健康評価が行われ、それに基づいて栄養調整や体力訓練などの措置が取られます。また、パンダがよりたくさんの日光に当たれるよう、出来るだけ屋外での活動の際に餌を与えるようにしています。

 一般的には、前年に出産したメスのジャイアントパンダは翌年の繁殖には参加しません。また、メスのパンダが発情するのは1年の内で春の1回のみで、持続時間はそれぞれ異なるものの、妊娠に適するタイミングはわずか1~2日しかありません。メスのパンダの妊娠期間は平均140日以上で、赤ちゃんは通常夏と秋に生まれます。

 秦嶺ジャイアントパンダ研究センターは、主に秦嶺パンダを重点的な研究対象としていますが、秦嶺ジャイアントパンダにはパンダファミリーの中でも珍しい存在の茶色の「スペシャルメンバー」の群れがいます。茶色のパンダに隠された科学的な謎を解くことは、同研究センターの重要な使命の一つです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News