【3月31日 CNS】2023年の自動車値下げブームは、これまで以上に早く激しいもので、論争を巻き起こしている。

 湖北省(Hubei)が3月初めに自動車メーカーと提携して新車補助金を発表して以来、前例のない規模の自動車「値下げブーム」が全国のあらゆる自動車ブランドに広がっている。

 消費者が目がくらむようなプロモーション広告には、水増しがあるのだろうか?このほど、記者は湖北省武漢市(Wuhan)の一部自動車ディーラーを訪問し、これらの問題の答えを探ろうとした。

 記者は東風シトロエン(Citroen)のディーラーを訪れ、東風シトロエンと東風プジョー(Peugeot)は、この補助金の対象車種が武漢で生産されたものに限られることを知った。

 加えて、この補助金を受けるためには、購入者の戸籍は湖北省である必要、また、ある程度の社会保険の納付期間を満たす必要がある。加えて、新車は武漢市のナンバープレートを取得する必要もある。

 さらに、この補助金の有効期限は3月末までだ。武漢市のある豪華車のディーラー店で働く販売員は、政府が補助金をどの程度提供できるかは、製造業者との交渉結果によると述べている。

 補助金の基準が不明確なことに加え、補助の方法にも水増しがあるとの指摘もある。

 北京市、重慶市(Chongqing)などの販売業者によると、今回の「値下げブーム」の前でも、シトロエンC6のコンフォートモデルの販売価格は一般的に16万元(約308万円)から18万元(約347万円)の間程度だった。一部の地域では14万元(約269万円)程度にまで低下しており、メーカーの指導価格である22万6800元(約437万円)よりも相当下まわっていたとの情報がある。つまり、多くのネットユーザーが熱心に議論した「9万元(約173万円)の総合補助」が、本当にディーラーが言うように「レアなチャンス」と言われるほどなのかに疑問符を付けざるをえないという。

「補助金でも値下げでも、燃えさかる火の急所を解決することができるだけで、長期的な解決策にはならない」と、独立自動車評論家の白徳(Bai De)さんは語る。新車の急な大幅値下げは、ブランドに傷がつき、将来的な発展に障害を残すということだ。

 一方で、これによって中古車の価格が大きく落ち込み、中古車の所有者の利益や市場への信頼に重大な損害を与え、「価格が一度下がってしまうと、元の水準にはなかなか戻らない」との見方もある。また、自動車の産業チェーンは非常に長く、部品メーカーや販売業者、自動車メーカーすべてに適切な利益の余地が必要だという。

 白徳さんは、市場外の干渉行為によって販売数が急激に変動するたびに、川上・川下企業共に、自動車メーカーと協調して生産を調整することは非常に難しくなる。「川上・川下企業は、補助金を得るたびに多くの人を採用し、元の価格に戻るたびに解雇するなんてことはできない」と述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News