【3月29日 AFP】世界各地で配備されている使用可能な核弾頭の数がロシアと中国を主因として2022年に増加したことが、国際NGO「ノルウェー人民援助(NPA)」が29日に発表した報告書で分かった。

 同団体が公表した「核兵器禁止モニター」によると、2023年初め、公式および非公式の核保有国9か国が保有する使用可能な核弾頭は9576個で、前年の9440個よりも増加した。これは「広島に投下された爆弾の13万5000個以上」に相当する「破壊力」があるという。

 136個の増加は、最大の弾頭5889個を保有するロシアや中国、インド、北朝鮮、パキスタンの動向が影響した。

 ロシアは、ウクライナ侵攻に絡んで核兵器を使用する可能性を繰り返し示唆している。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は先週、ベラルーシとの間で戦術核兵器を配備することで合意したと表明した。

 核兵器禁止モニターの編集者は「(核弾頭の)増加は憂慮すべきで、2017年以降に増加傾向が続いている」と指摘した。(c)AFP