【3月28日 AFP】ロシアのアレクサンドル・ノバク(Alexander Novak)副首相は28日、ロシアのウクライナ侵攻に伴って欧州諸国がロシア産以外の石油調達に動いたことから、2022年のロシアのインドへの石油輸出量が22倍に急増したと明らかにした。

 ウクライナ侵攻開始以降、欧州連合(EU)加盟国はロシア産エネルギー依存からの脱却を模索、ロシアはインドと中国に石油輸出をシフトした。

 EUは昨年12月、海上輸送によるロシア産原油を禁輸とし、主要7か国(G7)ともロシア産原油の上限価格導入で合意した。

 こうした動きにより、中国とインドに輸出されるロシア産エネルギーの価格下落につながった。

 ロシアの通信各社によると、ノバク氏は「(ロシアの)エネルギー資源のほとんどは他の市場、つまり友好国の市場に回された」と述べた。

 石油大国であり、石油輸出国機構(OPEC) と緊密に連携しているロシアは今月、西側諸国による制裁を受け、日量の5%に相当する50万バレルの減産を実施した。ノバク氏は先週、減産は6月まで継続されると述べた。

 国際エネルギー機関(IEA)は今月、ロシアの石油輸出に伴う2月の利益は前年比でほぼ半減したと発表した。(c)AFP