【3月25日 AFP】カンボジアの飛行機マニアの男性が、自家用ジェット機を模した家を建設した。本物には一度も乗ったことがないが、憧れだったという。

 建設業に従事するチラチ・ポーさん(43)は、妻に先立たれ、3人の子を育てている。

 有名なアンコールワット(Angkor Wat)寺院群があるシエムレアプ(Siem Reap)近郊の田んぼの中に、翼、尾翼、着陸装置、エンジンなどを備えた「飛行機」そっくりのコンクリート製の建造物を1年近くかけて建設。30年以上かけて貯めた2万ドル(約260万円)を費やした。

「子どもの頃からの夢だったので、目標がかなってうれしい」とチラチ・ポーさんは語った。

 6メートルの支柱の上に立つ建造物の中には、ベッドルームとバスルームが2部屋ずつある。インターネットでいろいろな自家用ジェット機の映像を見て、自分で設計したという。

「飛行機に乗っている気分で生活し、この中で寝て、バスルームを使い、食事もできる。これが自分のものなんて、とても満足している」とAFPに語った。

 見学者には50セント〜1ドル(約65〜130円)を請求している。

 チラチ・ポーさんの次の夢は、いつか本物の飛行機に乗って空を飛ぶことだ。

 家族で訪れた女性は「とてもきれいで、すてき。近くにはヤシの木もある」と話した。

「お金ができて行きたい場所が決まったら、飛行機に乗って行ってみたい」と話した。(c)AFP