【3月24日 AFP】欧州連合(EU)に輸入される蜂蜜の約半数が、水で薄められたり、安価なシュガーシロップを混ぜられたりしているとの報告書が23日、公表された。調査はEUの保健科学機関や欧州不正対策局(OLAF)が共同で実施した。

 欧州では消費される蜂蜜の約40%を輸入しており、消費量は米国に次いで世界第2位となっている。

 OLAFは、EUに輸入される蜂蜜320品を検査した。その結果、46%に蜂蜜以外の混ざり物が発見された。

 中国から輸入した蜂蜜とされる89品のうち4分の3に当たる66品が、トルコから輸入した15品のうち14品が、EUの蜂蜜の基準を満たしていないかった。

 EUから離脱した英国からの輸入品は、10品中10品が検査で失格となった。ただ、メキシコやウクライナ、ブラジルからの輸入品が混ざっていたことがおそらく理由とみられる。

 OLAFのビッレ・イタラ(Ville Itala)局長は「純粋な蜂蜜に代わり安価な材料を追加するのが最も一般的だ」「表示ラベルで原産地を偽るといった産地偽装も見られた」と述べた。

 EUの専門家チームは、こうした蜂蜜が健康に影響するとは考えていないが、EUの規則に従う養蜂家にとって不当な競争となっていると指摘した。(c)AFP