【3月22日 AFP】「くまのプーさん(Winnie the Pooh)」を下敷きにした英国のホラー映画『Winnie-the-Pooh: Blood and Honey(原題、クマのプーさん:血と蜂蜜)』の配給会社は21日、香港とマカオでの公開を中止すると発表した。

 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は、以前から「くまのプーさん」に似ているとやゆされてきた。

 近年、プーさんは習氏を批判する際のシンボルとして国内外で定着している。中国の検閲当局はプーさんに関するネット上の書き込みを削除しているほか、米ウォルト・ディズニー・カンパニー(The Walt Disney Company)の2018年の映画でプーさんが登場する『プーと大人になった僕(Christopher Robin)』も上映を禁止した。

 配給会社VIIピラーズ・エンターテインメント(VII Pillars Entertainment)はフェイスブック(Facebook)で、公開2日前に香港とマカオでの公開中止を発表した。「大変遺憾」としているが、理由は明らかにしていない。

 香港の映画や新聞を扱う管理当局は、上映は許可していたと明らかにするとともに、映画館側の「商業的な決定」についてはコメントしないと述べた。

 制作サイドによると、このインディーズ映画は「凶暴化した」プーさんとピグレット(Piglet)を描いた作品。批評家からは酷評されているが、ネットで話題になっている。(c)AFP