【3月22日 AFP】(写真追加)ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は21日、英国がウクライナに劣化ウラン弾を供与するなら「対抗措置」を取ると警告した。

 プーチン氏は、ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)で中国の習近平(Xi Jinping)国家主席との会談を終えた後の会見で、「英国はウクライナに戦車だけではなく、劣化ウラン弾も供与すると発表した。その場合、わが国は対抗措置を取らざるを得ない」と述べた。

 英国のアナベル・ゴールディ(Annabel Goldie)国防担当閣外相は20日、「現在ウクライナに供与している弾薬の中に劣化ウラン弾は含まれているか」との質問に書面で回答。

「ウクライナには主力戦車チャレンジャー2(Challenger 2)と共に、劣化ウランを使用する徹甲弾などの砲弾も供与する予定だ」とし、「徹甲弾は最新型の戦車や装甲車を撃破するのに非常に効果的だ」と述べていた。

 劣化ウランは、核燃料や核兵器を製造する際にウランを濃縮する過程で生成される副産物で、放射線量は同じ質量の天然ウランの約60%。比重が大きく装甲を貫通する能力が高くなることから、徹甲弾に使用される。

 ただ、国連環境計画(UNEP)は「化学的・放射線学的にも有害な重金属」と見なしている。(c)AFP