【3月21日 AFP】(更新)第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は20日、米マイアミで準決勝が行われ、日本は6-5でメキシコにサヨナラ勝ちし、米国との決勝に進出した。

 日本は4-5で迎えた9回裏、村上宗隆(Munetaka Murakami)が走者2人をかえすサヨナラ二塁打を放って勝利を決めた。

 侍ジャパンは今大会最も安定した成績を収めて、1試合平均9点以上を取って準決勝まで駒を進めていた。しかし、マイアミのローンデポ・パーク(LoanDepot Park)でのスリリングな一戦では、メキシコが番狂わせを起こすのではないかという展開が長らく続いた。

 メキシコは、米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)に所属する先発投手のパトリック・サンドバル(Patrick Sandoval)が見事な投球を披露し、日本打線を5回途中まで封じ込めた。

 打っては4回に日本の先発佐々木朗希(Roki Sasaki)に二死を奪われた後、2本の単打で走者をためると、ルイス・ウリアス(Luis Urias)が先制の3点本塁打を左中間にたたき込んだ。

 5回にはサンドバルに代わって登板したホセ・ウルキディ(Jose Urquidy)が満塁のピンチを無失点でしのぐと、6回も満塁の場面を切り抜け、日本はいら立ちを募らせた。

 それでも日本は7回、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)に新加入した吉田正尚(Masataka Yoshida)がついにメキシコの牙城を崩し、同点の3点本塁打を放った。

 それでもメキシコは直後の8回、ランディ・アロサレーナ(Randy Arozarena)とアレックス・ベルドゥーゴ(Alex Verdugo)が連続二塁打を放ち1点を勝ち越すと、さらにイサック・パレデス(Isaac Paredes)の適時打でスコアを5-3とした。

 再び追いかける展開となった日本だったが、その裏に山川穂高(Hotaka Yamakawa)の犠飛で1点を返すと、9回表のメキシコの攻撃をゼロに抑えた。

 そして迎えた9回の裏、反撃ののろしを上げたのは大谷翔平(Shohei Ohtani)だった。

 大谷はメキシコの守護神ジョバニー・ガジェゴス(Giovanny Gallegos)から二塁打を放つと、続く吉田が四球を選び、その代走には周東佑京(Ukyo Shuto)が送られた。すると村上が中堅越えの二塁打を放ち、大谷と周東が生還。劇的なサヨナラ勝利を収めた。(c)AFP