【3月19日 CGTN Japanese】中国江蘇省(Jiangsu)にある南京大学の学生らはこのほど、食堂の入り口で清掃員の呉さんのために一風変わった絵画展を開きました。

 今年48歳になる呉さんは、絵を習った経験はありませんでしたが、絵に対する情熱は常に持ち続けていました。ある日、呉さんが清掃を担当する学生寮の黒板に「お帰りなさい」としか書かれていないメッセージに寂しさを感じ、温かくて美しい絵を描きました。その後、呉さんは黒板絵の腕をどんどんと上げ、学生らから「清掃事業のために出遅れた芸術家」と評されるまでになりました。

 呉さんが黒板絵を描くのは、いつも清掃作業を終えてからです。最初はあまり自信がありませんでしたが、学生らによる励ましが描き続ける勇気を与えてくれたと言います。そこで、ネット上の絵画の動画講座を独学で学び、時間がある時には鉛筆で白い紙に下書きもします。呉さんはますます腕を上げ、彼女の黒板絵は南京大学キャンパスの風景になりました。

「学生らが自分のために絵画展を開いてくれたことは思いもよらなかった」という呉さん。さらに、「これからも描き続けていきたい。自分が書いた黒板絵で、学生さんが喜んでくれたらうれしい」と語りました。

 南京大学は33の学部を持つ中国の重点大学の一つです。学部学生は1万3350人、修士課程の大学院生は1万7201人、博士課程の大学院生は8385人で、教職員は4794人です。(c)CGTN Japanese/AFPBB News